マイホームを建てる際、中庭を作ると明るく開放的な家を実現できます。しかし、中庭を設置するメリットとデメリットを理解しておかなければ、後悔してしまうかもしれません。この記事では、中庭がある家のメリットとデメリット、施工事例についてご紹介します。中庭のある家を建てるメリットとデメリット引用元:Pixabay中庭のある家を建てるメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。メリット中庭のある家を建てるメリットには、以下の5つが挙げられます。日当たり・風通しがよくなるプライベート空間を作れる防犯性が高まる開放感がある家にできるスペースを有効活用できる住宅を建てる土地によっては、採光や風通しを確保できないことがあります。このような場合に中庭を作ることで解消できるでしょう。たとえば、コの字型に家を建てて中庭を作る場合、それぞれの窓から太陽光が差し込むため、部屋全体が明るくなります。また、季節ごとに開ける窓を変えれば、一年中風通しがよい状態を確保できます。中庭がある住宅は、コの字型、ロの字型、L字型の3タイプです。これらのうち4面が家の外壁に囲まれているロの字型の中庭は、プライベートスペースとすることができるのがメリットです。防犯性の高さについても期待でき、道路に面している庭と比較すると外から見えない・外部からの侵入リスクを軽減できます。特に平屋の場合、大きな窓を設置することが多いため、防犯対策が欠かせません。その対策として、中庭の設置を検討してみてください。ほかにも、リビングと中庭をつなげることで開放感が生まれる・子どもの遊び場にするなどのメリットがあります。デメリット中庭を設置すると、デメリットもいくつか発生します。まず居住スペースが削られてしまうことが挙げられ、住宅の床面積が限られてしまいます。中庭を捻出するために生活に必要なスペースを少しずつ削った結果、不便さを感じるおそれも想定できるでしょう。中庭の設置を考える場合、原則として居住スペースを優先してください。また、中庭自体や設置したウッドデッキのメンテナンスが欠かせません。中庭には植樹や芝生をしくこともあるでしょう。その際、定期的なお手入れをしなければ、美しい状態を維持できません。さらに、ウッドデッキを設置した場合、太陽光や雨風に晒されるため、定期的なメンテナンスと交換が欠かせないこともデメリットです。ほかにも、中庭は雨水がたまりやすく排水設備を設置する必要があることや、建物の形状が複雑になり、建築費用が高額になりやすいことなどがデメリットとして挙げられます。中庭のある家の間取りと特徴引用元:Pixabay中庭のある家の間取りごとの特徴について解説します。ロの字型は、中庭を四方を建物で取り囲むため、完全にプライベートな空間を作れます。しかし、閉塞感を覚えたり、広い土地が必要となるため、住宅価格が高額になるおそれがあることが特徴です。コの字型は、中庭の3面に家の壁が面しています。中庭の一辺には壁がなく外に開かれているため、開放感があることが特徴です。また、日光を取り入れやすく、ガーデニングスペースとしても活用しやすいでしょう。L字型は、中庭を取り囲む面積が少なく、もっとも開放感を得られることが特徴です。ただし、中庭を囲む壁が少なくなってしまうため、中庭のプライベート感をあまり得られないことがデメリットだといえるでしょう。中庭のある家を建てる時に注意すべきポイント引用元:photoAC中庭のある家を建てる際、いくつか注意すべきポイントがあります。ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。生活動線を考慮する中庭がある家の間取りを考える際、生活動線を中心に検討することが重要です。部屋のレイアウト次第では、家の中を一周することが大変だと感じてしまうかもしれません。たとえば、リビングからキッチンへ通じる廊下や寝室からトイレまでの距離などを配慮したうえで、設置するかを考えてください。排水場所を確保する中庭は、構造上水捌けが悪いため、排水場所を確保しておかなければ、大雨が降ったときに水が溜まってしまうおそれがあります。特に、ロの字型の中庭は、慎重に設計しなければなりませんし、水はけに優れた床材・排水管の設置は欠かせません。窓の大きさや位置に配慮する窓の大きさや配置にも、配慮が必要です。中庭があっても窓の大きさと位置が適切でなければ、採光・風通しをよくできません。また、窓を大きくしようとすると、別途耐震補強が必要となることもあります。構造上、補強の必要性がなかったとしても、大きい窓が増えるほど気温の影響を受けやすくなってしまいます。そのため、一年を通じて、光熱費がかかりやすい環境となってしまうおそれもあるでしょう。窓の大きさ・取り付け位置などは、日当たりやコストなどのバランスを見ながら選んでください。【施工事例】中庭のある家引用元:KEEP:S公式ホームページ中庭のある家をKeep:sの施工事例からご紹介します。マイホームを建てる際、ぜひ参考にしてみてください。1.チタングレーと木模様のミニマルライフが叶う家引用元:KEEP:S公式ホームページチタングレーの外壁とナチュラルな木模様が洗練されたイメージを与える家です。狭いLDKを解放的に見せるため、天井の高さを工夫することで広がりのある空間を演出しています。また、プライバシーが完全に確保された中庭を設置することによって、窓から外へ視線が抜けて、広がりを感じられます。【「チタングレーと木模様のミニマルライフが叶う家」をもっとみる】2.杉板の風合いを楽しむこだわり抜かれたスマートハウス引用元:KEEP:S公式ホームページ自然素材の杉板が貼られた外壁は、経年変化を楽しめ、住むほど愛着がわくマイホームとなるでしょう。中庭については、外部収納と室外機などを家の外から見ても見えないよう設計されており、デザイン性の高さと防犯性を備えています。また、中庭を挟んで空間を分けるようにすることで、個々の時間を尊重できる間取りが意識されています。さらに、外で干したい寝具類も数歩で中庭へアクセスできますし、もちろん外からも見えません。【「杉板の風合いを楽しむこだわり抜かれたスマートハウス」をもっとみる】3.季節の移ろいを楽しむガルバリウムと天然木の平屋引用元:KEEP:S公式ホームページ田園に囲まれた環境を生かし、開放感のある中庭を中心としたコの字型の平屋です。家族団欒の場となるLDKを「動」の空間、子ども部屋と夫婦の部屋は「静」の空間とし、それぞれを、中庭で囲むことにより、適度な距離感で暮らせるように配慮されています。リビング横にある空間は、子どもの遊びスペースとして、将来的に子ども部屋へ変化させられるように設計されています。【「季節の移ろいを楽しむガルバリウムと天然木の平屋」をもっとみる】4.勾配と中庭が織りなす陽の家引用元:KEEP:S公式ホームページモダンな外観は見る人の心を捉え、何度も訪れたくなるような気持ちにさせてくれます。中庭を中心としたコの字の間取りは、動線もよく、掃除がしやすいように設計されています。また、中庭に面したLDKは、勾配天井によって光が上に広がるため、開放感をより強く覚えるでしょう。天井が高いことにより、面積以上のに広さを感じられる空間に仕上げられています。【「勾配と中庭が織りなす陽の家」をもっとみる】5.青空リビングのあるネオブラックの平屋引用元:KEEP:S公式ホームページネオブラックと板張りのシックな外観は、洗練されたイメージを与えます。また、窓が一切見えない外観ですが、中庭を中心にした間取りで太陽光がたくさん差し込むように作られています。さらに、ウッドデッキを中庭全面に敷き詰めているため、セカンドリビングとして利用できる設計です。季節ごとに家族団欒の場として有効活用できるでしょう。【「青空リビングのあるネオブラックの平屋」をもっとみる】まとめ引用元:KEEP:S公式ホームページ中庭のある家について解説していきました。中庭がある家は、プライベートの確保や防犯性の高さが大きなメリットです。しかし、排水性の悪さや室内温度のコントロールが難しくなるなどの注意点を上手に解消する必要があります。実際に中庭を設置する際、事前によく検討したうえで取り入れてみてください。また、実際の施工事例についてもご紹介しましたので、ぜひマイホームの間取りを考えるときの参考にしてみてはいかがでしょうか。